お風呂も長年使用していると、傷や汚れが蓄積し老朽化が目立てくるためリフォームを検討しなければならなくなる。
しかし、お風呂のリフォームとなると高額な費用がかかり、工事中はお風呂が使えないことなどを考慮すると、簡単にリフォームを実施できないのが実状だろう。
しかし、低コストで工期も1日~2日で風呂リフォームを実施できる方法がある。それが塗装による風呂リフォームだ。
今回は、お風呂の塗装によるリフォームの方法や費用などを解説する。
風呂塗装でリフォーム費用を安く抑えよう!
一般的な風呂リフォームの費用は、ユニットバスの交換の場合は60万円~100万円程度。
在来工法の浴室からユニットバスへ変更するには80万円~120万円程度かかる。
また、浴槽の交換リフォームだけでも、20万円~40万円程度はかかってしまう。
これではリフォームをしたいと思っても、二の足を踏むことが多くなってしまう。
しかし、塗装によるリフォームなら1/2~1/5程度の費用でお手軽にリフォームが可能だ。
塗装によるリフォームは費用だけに限らず、メリットは多い。
普通に考えたら、古い浴室の上から塗装をするだけできれいになるのかと不安もあるだろう。しかしそんな不安は全く不要だ。新品同様のピカピカのお風呂に仕上がる。
メリットの一つが工期の短さだ。通常の風呂リフォームの工期は概ね1週間程度かかってしまう。
もちろん、その期間は風呂を使用できないため、銭湯などを利用しなければならなくなる。
塗装リフォームの場合は、1日~2日程度で完了するため、風呂を使用できない期間は1日だけで済む。翌日からは日常生活に戻れることも嬉しい。
さらに、既存の浴室を解体しないため、廃材を出さず環境に優しいことも大きなメリットといえるだろう。
ほとんどの浴槽は塗装ができる!
浴室塗装は、既存のタイルやパネルなどの壁・床・天井に限らず、ほとんどの浴槽でも塗装が可能だ。代表的な浴槽のメリッやデメリット、塗装方法などを解説する。
FRP浴槽塗装
FRP(繊維強化プラスチック)浴槽は最もポピュラーで、システムバスにも多く採用されている。FRPのメリットは断熱性・耐候性・耐薬品性に優れ、軽くて肌ざわりが柔らかいことなどが挙げられる。価格も手頃でカラーバリエーションが豊富なこともメリットだ。
しかし、表面の柔らかさは傷が付きやすいという弱点もあり、長期間の使用によりヘアークラックが発生したり、色褪せが目立つようになったりする。
FRP浴槽を塗装する場合は、クラック(ひび割れ)・割れ・ブリスター(塗膜表面の水泡や膨れ)などをエポキシ系パテによる補修やFRPライニング(特殊な表面処理)によって補修し塗装を行う。
人工大理石浴槽塗装
人工大理石とは、ポリエステルやアクリルなどを主成分として大理石に似せて作られたものだ。アクリル系はポリエステル系と比較して耐候性や耐熱性・耐衝撃性に優れていて高級品といえる(ポリエステル系は比較的安価)。
カラーやデザインが豊富で人気があるが、塩化メチレンを含む洗剤を使用すると浴槽の表面が侵食される。また、研磨剤を含むクレンザーの使用も表面の風合いを変化が生じる。
さらに、ポリエステル系の浴槽は喫水線から下が変色を起こしやすい。
人工大理石の塗装する際も割れなどを補修し、ブリスターがある場合は研磨処理・ライニング処理を行った後に塗装という工程になる。
ホーロー浴槽塗装
ホーローとは、鉄やアルミニウムなどの金属素材の表面にガラス質の釉薬を高温で焼き付けることにより、金属素材・ガラス素材双方の耐久性を併せ持っている。
浴槽に使用されるのは、鋼板ホーロー浴槽と鋳物ホーロー浴槽があり、どちらも耐久性に優れ傷や汚れが付きにくいといった特長がある。
しかし、経年による表面のガラス質の劣化や剥がれなどから錆が発生することがある。
塗装の際は、錆が発生している場合は錆の除去、錆の転換処理(赤錆を黒錆に転換することで錆の発生を抑える)、穴が開いている場合はエポキシパテ埋めなどを施し塗装を行う。
※錆の状態が酷い場合や浴槽の裏側に水が回り錆びている場合は、補修や塗装が不可能なケースもある。
ステンレス浴槽塗装
ステンレスとは、鉄(50%以上)を主成分にクロム(10.5%以上)を含む錆びにくい合金のことだ。ステンレス浴槽のメリットは耐久性・耐熱性・メンテナンス性に優れていること。
デメリットは、金属特有の無機質なイメージと、傷が付きやすいこと。また傷が付いたまま放置していると水垢や汚れが付着しやすく、光沢が失われくすんだ見た目になる。
カラーステンレス浴槽の場合は、経年によって塗膜の剥がれや変色が目立つようになる。
カラーステンレス浴槽の塗装は、古い塗膜を全て剥離した後に塗装を行う。
DIYでの風呂塗装方法と注意点
DIYで浴室の塗装をするなら、壁や天井の塗装だけに留めておくことをおすすめしたい。何故なら壁の塗装とは比較にならない程浴槽の塗装は難しいからだ。
浴槽は直接人の肌が触れることもあり、非常に繊細な技術を必要とする。また長時間湯水を溜めておくため、塗料も特殊なものが必要になり塗料の扱いも難しい。
浴槽の塗装は、プロでも難易度が高く、浴室塗装専門業者でなければ施工できないことも多い。もしDIYで塗装したとしても、すぐに塗膜が剥がれるなど失敗の確率が高いといえる。
そのため、ここではDIYでも塗装可能な壁面の塗装方法やおすすめの塗料を紹介する。
浴室の壁におすすめの塗料
〈商品名〉
アトムハウスペイント 水性かべ・浴室用塗料
〈特長〉 ・強力カビ止め剤入りで浴室の壁に最適。 ・VOC含有率0.1%未満のエコマーク取得塗料。 ・乾燥時間(表面)は夏季で30~60分、冬季は2~3時間。 ※ユニットバスや浴槽、床は塗装できない。
Amazon価格:3,960円/1.6ℓ
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〈商品名〉
アサヒペン インテリアカラー浴室カベ用
〈特長〉 ・防カビ性が増強されているため浴室やキッチンの壁や天井の塗装に最適。 ・塗料に含まれているVOCは0.1%以下で安心。 ・臭いが少なく1回塗りで仕上がる。 ※ユニットバスや浴槽の塗装は不可。
Amazon価格:1840円/1.6ℓ
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〈商品名〉
ロックペイント 室内・浴室かべ用
〈特長〉 ・VOC含有率はほぼ0の環境に優しい塗料 ・低臭型で室内塗装に最適。 ・防カビ剤入りで湿気の多い浴室カベにも安心。 ・隠ぺい性に優れ1回塗りでもきれいに仕上がる。 ・乾燥時間は夏季で1~2時間、冬季は4~6時間。 ・重ね塗りは2時間(20℃)以上おく。
Amazon価格:3,274円/1.6ℓ
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コンクリート・モルタル壁の塗装方法と手順
既存の浴槽壁が塗装壁の場合の塗装の方法や手順を以下に解説する
①塗装する壁の汚れをきれいに落とす。カビが発生している場合はカビ取り剤を使用してカビを除去しておく(カビ取り後はカビ取り剤が残らないように水洗いをする)。
②剥がれかかった古い塗膜は金ベラやワイヤーブラシなどできれいに取り除き、水洗いして乾燥させる。
➂壁にひび割れや凹みがあるときはパテで埋め、完全に硬化してからサンドペーパー(180番程度)で平滑にする。
④塗料を付けたくない部分をマスキングテープやマスカーなどで養生する(蛇口などもポリ袋を被せて保護する)。
⑤そのままでも塗れるが、コンクリートの吸い込み防止と密着性とを高めるためにモルタル壁用の下塗り材を塗布する。
⑥下塗り材の乾燥後、塗料をよく攪拌して、隅や塗りにくい部分をスジカイバケで塗り、広い面はローラーを使用して塗る(天井などの高所はローラーにつなぎ棒を付けて塗ると便利)。
⑦乾燥後、重ね塗りをする。
タイル壁の塗装方法と手順
従来はタイルには塗装できないものとされていた。しかし近年はタイルでも使用できる下塗り材が登場しているためDIY塗装も可能になった。
塗装の方法や手順は以下の通りだ。
①タイル表面に付着した汚れをきれいに除去する。
②タイルや目地のひび割れや欠けがある場合、パテで補修する。
➂パテの乾燥後サンドペーパー表面を平滑に整える。
④塗装しない部分を丁寧に養生する。
⑤ミッチャクロンを塗布する(塗布量は60~80g/㎡)。
⑥20分以上置き(20℃の場合)、上塗りを開始する。
⑦乾燥後、必要に応じて重ね塗りを行う。
※下地補修と下地処理は大変重要なポイントだ。この工程が不十分な場合は塗膜が剥がれやすくなる。
浴室コーティングと浴室塗装は違うのか?
浴室コーティングという言葉を聞いたことがあると思うが、浴室コーティングも浴室の保護という点では浴室塗装と同じである。
しかしながら、コーティングと塗装では大きく異なる点がある。
その違いというのが、コーティングの目的は原状回復にある。傷んで汚れた浴室をできるだけ元の状態に戻し、汚れやカビの発生を抑えるというものだ。そのため、浴室自体の素材感やイメージはそのままキープすることになる。
ホテルや賃貸物件の原状回復で採用されることが多く、コーティングは効果が短いため定期的にリコートすることが前提となる。
一方、浴室塗装はプライマーをを塗布し塗料をしっかり密着させ塗膜によって塗装面を保護する。そのため、色調だけでなく素材感も変化する。
塗膜が劣化し剥がれが発生した場合は上塗りをすることになるが、塗膜の耐久性は10年以上(施工技術や環境によって異なる)と長い。
浴槽コーティングの種類と費用相場
浴槽コーティングには主に以下の3種類があり、特徴や耐久性・費用などを解説する。
〈フッ素樹脂コーティング〉
テフロンフライパンでお馴染みのフッ素樹脂コーティング。
最もスタンダードなコーティング剤だが、耐久性は短く3か月~1年程度。費用も最も安価で2万円~。
〈シリコン樹脂コーティング〉
シリコンを使用しているため、硬く厚みがあり光沢がある。フッ素樹脂コーティングよりも耐久性が高く2~5年程度。費用は4万円~。
〈ガラス系コーティング〉
強度が高く最も耐久性があるが、施工が難しい。また、ガラスなので水垢が付きやすい。耐久性は5年程度。費用は6万円~。
現在の浴室のイメージを変えたくないという人は浴室コーティングという選択肢もある。
しかし、ご紹介したように低コストではあるが耐久性が低いため美しさをキープするためには定期的なコーティングが必要になる。
費用対効果や定期的に業者に依頼する面倒さを考慮するなら、やはり浴槽塗装をおすすめしたい。
浴室の塗装は専門業者に依頼!
浴室の塗装は壁面や天井面ならDIY塗装も可能なことは紹介したが、耐久性や仕上げにこだわる人はやはり浴室塗装専門業者「ふろリノベ」にご依頼いただきたい。
「ふろリノベ」では、素人では非常に難しい浴槽や床・ユニットバスなどの塗装も、ローコストでスピーディーに、そして新品同様の美しさに再生させる。
さらに、施工後は防汚効果・防カビ効果・高耐久性塗膜によって長期(10年以上)に渡り美しさをキープできる。
また、使用する塗料は水道管やプールに使用している特殊塗料のため、健康にも環境にも安心だ。
カラーは600色を用意しているが、既存色にはないカラーを選ぶこともできる。ご要望に応じてプロの視点でお客様のイメージに合わせたカラーのご提案させていただくことも可能だ。
まずはお気軽に「ふろリノベ」にご相談を!
浴室塗装の費用相場
以下は「ふろリノベ」の浴室の各部分の費用相場になる。
・浴室全体塗装(1216サイズ):156,000円~
・浴槽、洗い場(1216サイズ):96,000円~
・天井、壁(1216サイズまで):108,000円~
・天井(1216サイズ):42,000円~
・壁(1216サイズ):96,000円~
・洗い場(1216サイズ):54,000円~
・FRP浴槽(1200mmまで):72,000円~
・ホーロー浴槽(1400mmまで):96,000円~
・人工大理石浴槽(1400mmまで):96,000円~
・ステンレス浴槽(1400mmまで):96,000円~
ざっとご覧いただいてもおわかりのように、部分的に塗装するよりも全体塗装をした方が格段にお得に仕上がる。
長年使用している浴室は、部分的な傷みだけが目立っていても他の部分もそれなりに劣化している。部分的な塗装により、一部分だけがピカピカになると今度は他の劣化した箇所が目立つということがある。
塗装の際は、浴室全体をリフォーム塗装することをおすすめしたい(壁や天井・床などはパネルやフィルム・シートなどを施工する選択肢もある)。
その他にも、洗面ボール・便器・キッチンカウンターの塗装も承っている。浴室リフォームの際は、洗面など他の部分のリフォームも是非検討していただきたい。
まとめ
「そろそろお風呂のリフォームがしたい…でも費用が心配…」という人は、最も安価にリフォームする方法は何といってもDIYだ。
しかし、他のスペースと違ってお風呂の場合はDIYも限界がある。
壁や天井の塗装においても、お風呂のように常に湿気があり水がかかる場所では、下地補修や下地調整だけでも入念に行う必要があり、大変な作業となることは覚悟しておこう。
時間的に余裕のない人やDIYでの塗装技術に不安のある人は、最初から低コストで美しく風呂リフォームができる浴室塗装業者に任せた方が安心だ。
新しい浴室リフォームの方法である「ふろリノベ」の浴室塗装で、美しく快適なお風呂にイメージチェンジすることを是非おすすめしたい!