浴室の清掃に苦労されている方はかなり多く存在する。
浴室は、家の中でも汚れやカビがこびり付きやすく、清掃しても汚れが落ちないことも多い。
しかし現代のユニットバスでは汚れが付きにくい商品や、清掃のしやすい商品が主流であり、大変便利な世の中である。
また、清掃方法に関しても。簡単に苦労もせずにキレイにできる方法も多く存在する。
今回は、浴室を簡単にキレイにする方法と、清掃しやすい商品を紹介する。
メーカー別!掃除がしやすいユニットバスの特色とは
まずは掃除をしやすい点に焦点を当てて、メーカー別に商品を紹介していく。
TOTOはサザナ
リクシルのサザナはユニットバス業界で不動の人気ナンバー1である。
清掃のしやすさだけではなく、使いやすいさや使い心地にユーザー皆大満足しているユニットバスである。
床は渇きやすい為、カビが発生しにくく、軽く擦れば汚れも簡単に取れる。
さらに排水溝部も防カビ、防菌使用になっている為、嫌なヌメリが発生しにくくなっている。
さらにこの排水溝部は片手で簡単に取れる仕組みで髪の毛やごみも簡単に廃棄できる。
そしてうれしいのは、ユニットバスの入り口ドア。通常、ドアにはゴムパッキンが使用されているが、TOTOはこのゴムパッキンをなくした。ゴムパッキンをなくすことにより、掃除がしやすく溝部分にゴミがたまりにくい為、カビが発生するのを防ぐのである。
リクシルはアライズ
TOTOのサザナに続いて人気を誇るユニットバス。
もっとお風呂が好きになる、がコンセプトのリクシル自慢のユニットバスである。
汚れが溜まりやいカウンター部分は簡単に取り外すことができ、掃除も楽にできる。
さらに床は、『キレイサーモフロア』という特別な床商品で、スポンジが床に完全に接触するため、掃除残しがなくなる。排水溝は特殊な作りになっており、排水溝内部で渦をつくり汚れが流れやすい設計となっている。
タカラスタンダードはレラージュ
壁は『ホーロークリーム浴室パネル』で、シャワーでさっと流すだけで長年キレイに保つことが可能となっている。
床は、『キーピクリーンフロア』である為、通常、長年しようすると生じる“たわみ”が、この商品では生じにくく綺麗な状態が持続できる。
パナソニックはLクラス
Lクラスは上記3例よりも値段設定は高めである。パナソニックの住宅関連商品は比較的高価であるが品質は確かなものがある。特徴のある『スピカカウンター』や『スピカフロア』は拭くだけできれいになり、水後も残りにくい。さらに暖房機付き乾燥機を搭載していることにより、浴室内の乾燥をすばやく行い、湿度を抑えることによりカビ発生を防ぎやすくしている。
その他メーカーのユニットバス
ハウステックや、ノーリツ、クリナップは水廻りに強いメーカーであり、安価な商品も見つけやすい。
中価格帯の商品になると、上記で紹介した機能同様、床の清掃がしやすい造りであることや、
ハウステックはもとも日立グループの企業であったが、近年ではヤマダ電機グループとなっており、ヤマダ電機の大型店舗では実際に見ることも可能である。
お手入れしやすい風呂にリフォームする方法
続いては清掃しやすい浴室にリフォームを行う際の方法を紹介する。
在来工法からユニットバスに
在来工法の浴室は、ユニットバスのような組み立てタイプの浴室と異なり、一つの部屋として完成している。
自分好みの広さや形態を求めやすいが、昔ながらの在来工法の浴室は先に紹介したような水はけの良さや取り外し可能な棚などの設備ではない為、掃除のしにくさを実感している方は多く、リフォームを行う際には掃除のしやすいユニットバスを検討される方が多い。
ユニットバスに変更する場合は浴槽だけではなく壁や天井、床全てを解体しなければならない。
在来工法の浴室は基本的にコンクリート仕上げや木仕上げ、タイル仕上げといった昔ながらの造りになっている為、自宅の風呂が在来工法の浴室か否かは判別しやすい。
在来工法からユニットバスにリフォームする際の費用や工期についてお伝えする。
・費用相場
第1章で紹介したユニットバスは中級価格帯のものが多いが、そのなかでも値段のふり幅はある。ここで紹介するものは、平均的な値段設定で紹介する。
一般的には在来工法の浴室からユニットバスに変更する場合は100万円~150万円となっている。
安く仕上がる条件としては、もともとの浴室のサイズがユニットバスの大きさに適しており、解体や大工作業が少なくて済む場合、さらに電気工事や給排水設備工事が少なくてよい場合である。
また、先に紹介した清掃のしやすい設備を考慮しないならば、低価格帯の商品を選ぶとさらに安くなることがある。安いといっても築年の長い在来工法の浴室よりは清掃はしやすくなる。
内装工事や電気工事、給排水設備工事のような付帯工事が多くなると価格は高くなる。
数社に見積り依頼を出してみることをお勧めする。
・工事期間
在来工法の浴室から、ユニットバスへの交換はおおよそ8日~10日程度かかる。
施工方法としては
①既存浴室の解体・解体材搬出(2日程度)
②電気工事、給排水設備工事(1期)
➂床新設工事(コンクリート又はモルタル打設)コンクリート打設後は養生で1日置く
④ユニットバス用下地組
⑤ユニットバス組み立て
⑥電気工事、給排水設備工事(2期)
⑦ユニットバス廻り(脱衣所等)内装仕上げ
⑧電気工事、給排水設備工事(仕上げ)各所仕上げ
建物上、同時進行できる作業がある場合は短い期間で済む。
浴室交換作業期間中は入浴が不可能となるので十分注意しなければならない。
ユニットバスから新しいユニットバスに
ユニットバスの組立や造りは大きな変化がない為、旧タイプのユニットバスから新型ユニットバスへの変更は在来工法の浴室改修よりも工期は短く、安価で済むこともある。
・費用相場
ユニットバスからユニットバスへの交換は、およそ70万円~150万円程度で済む。高価格帯のユニットバスを選ぶとさらに費用が発生するが、今回は中価格帯の商品を例とした場合の予算である。
解体や、付帯設備工事も大掛かりな物もなく、ユニットバス下地もそのまま利用もしくは付け加えるだけで良い場合が多い為、安く施工することが可能となっている
・工事期間
工事期間はおよそ5日~1週間程度ある。
大掛かりな解体工事等がない為、在来工法の浴室改修時よりも短い。
解体工事においても、ユニットバス解体は組み立てられているユニットを解体するだけとなり、手間はかからない。さらに床下地においても、もともとコンクリート下地ができ上っていることが多い為、省くことができる。
これにより、在来工法の浴室改修時よりも3日~4日程度短縮が可能となる。
部分的にリフォームする(パネルやシート貼り/塗装)
ユニットバスへの丸ごと入れ替えは予算が高い、その様な場合は部分的な改修も可能である。
部分的な改修を行うことにより、汚れがなくなり、リフレッシュして入浴時間を楽しむことができる。ただし、『掃除がラクになる』ということにはなりにくい為注意が必要である。
・シート貼り
既存の壁や天井、床の上から直接張ることができる為、解体等の手間がかからない。天井、壁シートは共通であるが、床は床専用のシートがある。
シート張りの場合、業者に依頼すると、6万円~15万円程度発生する。シートを張る作業の為、DIYも不可能ではないが、シートを切る作業や、コーキング作業、その他難易度の高い作業になるということを心得ておかなければならない。
・パネル貼り
ユニットバスの場合は、壁や天井のパネル交換のみも可能となる。一般的な浴室サイズ1216サイズ(1200×1600mm)であれば、およそ10~15万円程度で施工が可能であり、値段のふり幅は、パネルスペックによる。
パネル交換の場合は、専門業者への依頼が必須となる。発注するパネルが清掃に特化した商品である場合は、清掃がラクになることもある。
・塗装
塗装による改修は、在来工法の浴室のコンクリート仕上げや塗装仕上げの上からの塗りなおしに適している。この場合は、事前にしっかりカビ除去を行い、キレイに清掃してから塗装をしなければ、再びカビが浮き出てくる可能性もある為、塗装前の準備は必須である。
浴室掃除のコツと便利グッズを紹介!
浴室の清掃は、ブラシで力を入れて擦るなど体力と時間を使う。しかし“掃除方法”がわかれば清掃を楽にすることが可能となる。
簡単な清掃方法がわかればストレスもなく掃除ができ、キレイな状態が保てる。今まで面倒くさいと思っていた浴室の清掃が楽なものとなれば家族の誰でも清掃をするのではないだろうか。
浴室の清掃のコツを紹介する。
タイル目地やコーキングカビ落とし方法
在来工法の仕上げでよくあるものは、タイルである。タイルは床や壁に使用されており、目地の部分にカビが生えやすい。カビの黒ずみは室内空間を汚く見せてしまう。
コーキングもタイル目地と同様で黒ずみやすい為、非常に汚く見えてしまう。
カビは、基本的に市販のカビ取りスプレー等を使用するが、噴射後にラップやキッチンペーパーで上からラップするように覆う事で浸透率が上がり、カビ汚れを取れやすくする。
所定時間置いたら、必ずゴム手袋をして、キッチンペーパーであれば拭うように除去する。その後ブラシや、歯ブラシのような細いブラシで擦る。ここで力いっぱいこすると、カビ菌が飛散してしまうだけでなく、コーキング材などを傷つけて、またそこにカビが発生しやすくなるので注意していただきたい。
また、業務用の『かびとりいっぱいつ』という商品も存在する。
このような、しつこいカビ汚れを根元からキレイにする商品を利用しても良いだろう。
目地だけでなくコーキング部分にも有効な為、これ1本で浴室内の隅々までキレイにすることが可能となる。
カビは根付くと非常に落としづらい。どうしても落ちないカビや浴室が全体的にカビてしまった場合には、健康上でも下記のようなカビ除去と防止の専門業者に依頼する方が良い。
【カビラボ】https://kabilabo.com/
また日々の簡単なカビ予防は、入浴後、風呂桶の水をすべて流した後に壁や床全体の水滴をタオルでしっかり拭き取ると予防しやすい。
日々十分な換気を行い、窓がない場合は常時、換気扇を起動させておくことが大切である。
風呂扉の汚れ落とし方法
ユニットバスでよくみられる扉は、表面がざらざらとした曇った扉である。
この扉も放っておくとカビが繁殖する。扉にはパッキンもついている為、このパッキン部分にも汚れが溜まりやすい。
タイルやコーキング部分と同じようにカビ取りスプレーとブラシを利用しても良い。
扉板部分の汚れ多くは『水垢』や『石鹸』である。これらは弱いアルカリ性である為、酸性である『クエン酸』を利用する。
クエン酸小さじ1に水200mlでクエン酸水を作り、スプレーする。
噴射後は3時間や半日放置し、その後拭き取るとキレイになる。
気を付ける点は、クエン酸は酸性である為、アルカリ性の洗剤と絶対に混ざらないようにすることである。
桶・椅子・蓋の掃除方法
重曹もかなり有効に利用することができる。
浴槽の中に重曹を1カップ~2カップ程度入れ混ぜる。
その後、蓋や椅子を入れて一晩放置し、翌朝シャワーで流すことによって不思議とキレイになる。蓋や椅子だけでなく、桶やその他小物にも有効となる為、気になる物は一緒にいれてしまっても良いだろう
さらに酸素系の漂白剤を混ぜることによりさらにキレイになる。
酸素系漂白剤(粉末)2:重曹2:ぬるま湯1の割合である。
鏡の曇りを無くす方法
鏡の白い汚れは水垢と石鹸汚れがほとんどだ。先ほども紹介した通り、水垢や石鹸汚れは『アルカリ性』である為、『酸性』の物が有効である。
つまり、先ほども紹介したクエン酸や、家庭に身近にあるものとなると酢でもよい。
ただし、酢の場合当日入浴時に臭いが気になることがある。
さらに鏡に歯磨き粉も有効である。歯磨き粉には研磨剤のような細かい粒子が入っている為、歯磨き粉で拭くとよごれが落ちやすい。
鏡や蛇口などの掃除が楽にできるのが『ピカッと輝くシート』である。
この商品も、細かいヤスリのようになっている。
ステンレスの水栓を磨くと驚くほどピカピカになる為、試してみてはいかがだろうか。
汚れが少ない場合にはメラミンスポンジも有効である。
清潔な浴室で快適なバスタイムを
記事内で何度も紹介している通り、清掃を簡単にする第一歩は日々のメンテナンスである。
毎日しっかりと清掃をしなくても良いが、
ただし、入浴後の水滴拭き取りや、常時の換気は毎日必須となる。
これらをやったうえで定期的に清掃をすると、いつまでも新品のように清潔な浴室をキープすることができるのである。