「浴室のリフォームには100万円程度の費用がかかる」このように考えている人は多いだろう。確かに、浴室の全面リフォームとなるとこの程度の費用は必要になってくる。
しかしながら、全面リフォームをする必要に迫られているのだろうか?
かなり老朽化して水漏れなどの心配がある場合は、全面的なリフォームをして下地の状況まで点検した方が安心だが、部分的な傷や汚れの付着、設備機器の経年劣化程度なら費用を安く抑えた部分リフォームで大きく浴室のイメージアップができる。
今回は、部分リフォームの方法や、自分でできる模様替えの方法などを紹介する。
浴室は気になる部分だけのリフォームが可能!
あなたは自宅の浴室に満足しているだろうか?
「浴室の鏡のウロコ汚れが取れない」「ユニットバスの棚部分が破損している」「照明器具をLEDに交換したい」「壁の色に飽きてしまった」など、何か一つくらいは不満や気になる部分があるだろう。
リビングや個室でも壁クロスだけの張替えや床材だけの張替えができるように、浴室においても部分的なリフォームや設備だけの交換が可能だ。
例えば、壁だけのリフォーム・浴槽だけのリフォーム・鏡の交換・棚の交換・照明器具の交換など、気になる部分だけのリフォームでも浴室の印象は大きく変わる。
また、リフォームとまでいかなくても、さまざまな浴室アイテムを使用してお風呂の模様替えでイメージチェンジすることもできる。
まずは、一番気になる部分からプチリフォームしてみよう。
ユニットバスの浴室棚は交換ができる!
ユニットバスには収納棚やカウンターが装備されているが、大変汚れが溜まりやすい部分でもあり、長年物を置いて荷重をかけることで、破損やひび割れが生じることもある。
収納棚やカウンターだけを交換したい場合は、各メーカーのパーツショップの通販サイトで対象ユニットバスのパーツを購入すれば簡単に交換することができる。パーツが探せない場合は、一度メーカーに問い合わせてみよう。
浴室は湿気が多いため、シャンプーなどのボトル類を多く置くほど、埃が溜まりやすくボトルの底にヌメリやカビが発生しやすくなる。
浴室には、できるだけ必要最低限の物を置いて、掃除がしやすいスッキリした空間にしておきたいものだ。
照明リフォームで浴室が劇的に変わる
浴室の照明器具を交換するだけでも、浴室のイメージはガラリと変わる。しかし浴室の場合は照明器具の選び方にも注意が必要だ。
浴室に設置する照明器具は防湿型・防水型の照明器具を選ぶことが基本。
一般的な浴室照明は壁に取り付けるブラケットか天井のシーリングライトが一つだけ設置されていることが多い。しかし浴室にも演出効果が欲しいものだ。
照らし方や光の色が異なった複数の照明器具や調光調色可能照明器具などの採用し、その日の気分や用途に合わせた雰囲気づくりをしよう。
例えば、就寝前にリラックス目的で浴室に入る場合は落ち着きのある電球色のダウンライトなどでドラマチックな浴室空間を演出する。
朝のシャワーで目覚まし効果が目的ならば、昼光色のライトでスッキリとした爽やかな目覚めを促すことができる。
また、浴室で髭剃りなどを行う際は、顔にもしっかり光が届くようにミラーの上に設置したミラーライトを点灯するといいだろう。
尚、照明器具の交換は、電気工事士の資格が必要なためDIYでの工事はできない。安全のためにも工事はプロに依頼しよう。
浴室の電球をLEDランプに交換する際の注意点
LEDランプの価格もかなり安くなってきたため、省エネ対策として電球をLEDランプに交換する人が増加している。
浴室の電球をLEDに交換する場合は口金のサイズ(E26・E17など)が合えば簡単に交換ができるが、他にも以下のような注意点がある。
・密閉型器具対応になっているか
浴室の照明器具は密閉型になっている。そのため熱がこもりやすく一般的なLEDランプを取り付けると光が弱くなったり、壊れたり寿命が縮むといったトラブルにつながりやすい。
必ず密閉型器具対応のLEDランプを選ぶようにしよう。
・光の量(ルーメン)を確認
照明器具のカバーを外してみてワット数を確認しよう。60Wまでと記入されている場合は、安全のためにもそれ以上明るい電球は取り付けられない。
一般電球の60WはLEDランプの830ルーメン(lm)、40Wは500ルーメン(lm)が相当する。
・調光機能のある照明器具には調光器対応タイプを使用。
一般的なLEDランプは、調光機能付き器具には使うことができない。調光機能対応のLEDランプが必要になる。
・光の色を選ぶ
光の色は、「昼光色」「昼白色」「電球色」の3種類。「昼光色」はクールで清々しい雰囲気に、「昼白色」は自然な雰囲気、「電球色」は落ち着いた暖かみのある雰囲気になる。
DIYでも簡単に交換できる浴室鏡
最も落ちにくい汚れの一つに、浴室の鏡に付着したウロコ状の白い汚れがある。これは「水垢」とも呼ばれる、水道水に含まれるカルシウムやケイ素などのミネラル成分が固まったものだ。
この鏡のウロコ汚れは一度付いてしまうと擦ったくらいではなかなか取れない。放置するとどんどん積み重なって鏡の表面が真っ白になってしまう。
また、鏡の縁の部分から黒ずみが広がってきたり、黒い斑点があちこちに現れたりすることもある。これは鏡の裏側の錆が原因だ。
いずれの場合も元には戻らないため、鏡を交換するしか方法はない。
鏡の交換はDIYでも可能だ。以下にユニットバスなどによく見られるツメ金具のある鏡の交換方法を解説する。
鏡の交換手順と準備する物
〈準備する物〉
PPバンド(もしくはピアノ線)・マイナスドライバー・ミラーマット(鏡専用両面テープ)・同じサイズの交換用ミラー
〈鏡の交換手順〉
①上部のツメ金具(鏡を固定する金具)2つをマイナスドライバーで上にスライドさせる。
②梱包などに使うPPバンド(ピアノ線でもよい)を鏡の裏面に滑り込ませ、左右に引っ張り、鏡の裏面で固定されているミラーマットやミラーボンドを切断する。
➂鏡を取り外す。
④壁に残ったミラーマットやミラーボンドをカッターなどで取り除く。
⑤壁面に適当な大きさに切ったミラーマットを、鏡の大きさに合わせて複数枚貼る。
⑥ミラーマットの保護シールを剥がし、交換用の鏡を下のツメ金具に乗せて貼り付ける。
⑦上部のツメ金具をスライドさせて鏡にはめ込む。
ツメ金具を使用していない大きな鏡などは、ミラーマットとミラーボンドでがっちり留められているため、鏡を剥がすのは容易でない場合がある。
無理に剥がそうとすると危険なので、鏡の施工業者に依頼することをおすすめする。
浴室の鏡は「防湿ミラー」を使用する
普通の鏡は湿気に弱いため、浴室に設置すると腐食(業界ではシケという)しやすい。
環境によっては半年~1年程度で腐食が始まり、黒い斑点やシミが広がっていく。
浴室に設置する鏡は、腐食を抑える特殊加工を施した「防湿ミラー」を使用するのが一般的だ。普通の鏡よりも高価になるが、防錆効果は10年以上継続する。
壁や浴槽の色を変えたい場合は「ふろリノベ」で塗装!
浴槽に傷や色褪せが目立ってきた場合や、壁の色を変えたいといった場合は、「ふろリノベ」の塗装によって新品のような輝きを取り戻すことができる。
壁や浴槽にひび割れや傷・錆などがあっても心配はいらない。特殊な専門技術を持った「お風呂のプロ」の手で、しっかり補修を行ってから塗装を行うため安心してお任せいただきたい。
浴槽や壁を好きなカラーに塗り替えて、低コストでエコな浴室のリフォームを実現しよう!
※「ふろリノベ」の新しいリフォームの形は、以下の記事で詳細を紹介している。
http://furorenove.com/2019/09/03/bath-renovation/
http://furorenove.com/2019/10/02/the-bath-is-also-painted-economically/
アイデアと工夫で個性的なお風呂に!
「お風呂もリビングや個室のように簡単に模様替えができたら…」なんて思ったことはないだろうか?
近年はさまざまな浴室用グッズが豊富に市販されるようになり、浴室も普通の部屋のように簡単に模様替えが楽しめるようになった。
上の画像のような光るシャワーヘッドに交換すれば、シャワーと同時に光のシャワーも楽しめる。
シャワーヘッドに内蔵したLEDは、水の温度によってグリーン・ブルー・レッドに変化する。シャワー中の水圧で発電するため、バッテリーも必要なし。低水圧でも発光し、取り付け方や使い方も簡単だ。
また、照明器具を付け替えたり増やしたりするには電気工事が必要になるが、お風呂に置くタイプ・浮かすタイプ・沈めるタイプの照明などを上手く利用すれば、その時々の気分に合わせて浴室を演出することができる。
例えば下の画像は浴槽に浮かべるLEDバスキャンドル。本物のキャンドルのように炎が揺らめくため、幻想的な空間を演出する。リラックスしたい時などに最適だ。
こちらは、置くタイプのバスライト。遊び心いっぱいで楽しいバスタイムを過ごせそう!
賃貸でもOK!シートやステッカーで模様替え
画像のような防水ステッカーで、手軽な模様替えを行ってはいかがだろうか。
剥がせるタイプなので、賃貸でもOK。部分的な傷や取れにくい汚れなども隠すことができて便利だ。
浴室の窓には、画像のようなステンドグラス風のシートで、プライバシーの保護と万が一のガラスの飛散が防止できる。もちろん、浴室のイメージチェンジにも最適!
水で貼り付けるため、何度でも貼って剥がすことができ、再利用ができるのも嬉しい!
まとめ
浴室のリフォームといえば、高額な費用と長い工期をかけて全面的なリフォームをイメージしている人が多いと思うが、現在は浴室リフォームの方法やリフォームまでの期間も変化している。
以前は、浴室リフォームをするのはとことん使い込み、設備が壊れたり劣化が酷くなったりして、必要に迫られて全面的に交換するというケースが多かった。
その結果、下地や土台まで傷んでいることが多く、思った以上の費用がかかり、工期も長引き、廃材も多く出る。
最近は、浴室の劣化が酷くならないうちに、部分的な補修やリフォームで、費用を抑え工期も大幅に短縮できる賢いリフォームの形を選択する人が増えている。
もし、浴室に気になる部分があれば、「ふろリノベ」の新しいリフォームの形を是非おすすめしたい!