お風呂の増築や拡張リフォームにかかる費用と注意したいポイント

  1. 風呂
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「狭いお風呂をリフォームして広げたい」「いつでも自由にお風呂に入れるように、2階にお風呂をつくりたい」「両親の部屋に隣接して将来は介護入浴もできるお風呂をつくりたい」など、お風呂の増築や拡張リフォームを望んでいる家庭は多い。

しかしながら、浴室など水回りのリフォームは高額な費用がかかるスペースでもあり、注意すべき点も多い。

今回は、浴室の増築や改築にかかる費用相場や注意したいポイントを解説する。

 

増築工事・改築工事・改修工事の定義を知ろう!

建築用語には「増築」・「改築」・「改修」といった、似たような感じだがそれぞれ違った意味を持つ言葉が存在する。

「リフォーム」という言葉は大雑把な表現なので、「増築」・「改築」・「改修」は全て「リフォーム」の範疇に入るが、建築用語では区別があることを知っていただきたい。

増築とは、現在の建物に新しい建物を建築して床面積を増やすことをいう。

例えば、平屋の住宅を二階建てにして部屋数を増やしたり、庭に離れを作ったり、建物の一部分に部屋を継ぎ足しする場合などは増築という。

風呂の増築工事という場合は、既存の風呂を外へ広げる場合や、敷地内に新しく浴室を新設する工事のことをいう。

風呂を拡張する工事であっても、脱衣所の壁をずらして風呂を広げたり、隣接する押入れ部分を解体したりして風呂を広げる場合は間取りの変更になり、改築工事という。

また、既存のお風呂はそのままで、二階の納戸などに風呂をつくる場合も改築工事である。

改修工事とは、構造物を壊さずに行うリフォームのことだ。そのため、間取りの変更や部屋の拡張はできない。お風呂の場合は新しい設備に入れ替えたり、壁や床・天井を張り替えたり塗装したりする場合がこれに該当する。

増築・改築・改修の違いを正確に理解していただきたいのは、それぞれで工事の内容やかかる費用が大きく変わってくるためだ。

最も工事内容が複雑で費用がかかるのが増築。最も簡単で費用がかからないのが改修ということになり、改築はその中間になる。

また、10㎡以上の増築は確認申請が必要になる。

浴室を広くする程度の増築には確認申請は必要ない場合が多いが、両親の介護のために広めの浴室と脱衣室・トイレなどを両親の部屋に繋げて増築するケースなどで10㎡を超える場合は確認申請が必要になる。

 

お風呂の改築(拡張)工事・増築工事・新設工事の流れと費用相場

改築工事の流れと費用相場

浴室を広げる改築工事(拡張)で多いのは、脱衣所(脱衣所に余裕がある場合)を狭くしてその分浴室を広げる方法がある。ユニットバスから一回り大きいユニットバスに交換する場合の工事の流れは以下の通りになる。

①既存の浴室を解体撤去する。

②脱衣所との間仕切り壁も解体して撤去する。

③拡張のため床や梁・水抜栓を移設する。

④新しいユニットバスに合わせて、給排水管工事・電気工事・ガス工事を行う。

➄新しいユニットバスを組み立て設置する

⑥給排水管をユニットバスに接続させる。

⑦間仕切り壁をつくり、内装工事を行う。

この工事にかかる費用は、スタンダードなタイプのユニットバスを選ぶ場合、ユニットバスの費用(60万円~90万円)+拡張工事費用(15万円~20万円)+ユニットバスの組み立て設置費用(25万円~35万円)となり、合計で100万円~145万円程度になる。

 

増築工事の流れと費用相場

既存の狭い在来工法の浴室を外側に広げて、ゆったりとしたユニットバスに変更する工程を以下に解説する。

①既存浴室の外側の壁(拡張する部分の壁)・浴室の床や壁のタイル天井などを解体し撤去する。

②既存の基礎を削岩機で破壊し、水道管や土台の腐食を確認する。

③新しい基礎と土台つくる(既存浴室の基礎にプラスして増築する部分の基礎に段差などができず一体化したバランスの良い基礎にする)。

④新しく採用するユニットバスに合わせて、給排水管工事・電気工事・ガス工事を行う。

➄増築部分の新しい壁や屋根をつくる。

⑥ユニットバスを組み立て設置する。

工程を見ていただいたらわかるように、浴室の解体だけでなく外側の壁や窓がある場合は窓も外して撤去しなければいけない。この工程だけでも2日程度かかる。

また、基礎を広げるため一から基礎作りが必要だ。この工程にも1~2日かかる。

仮に木部や水道管などに腐食があれば、全て交換しなければならない。また外壁や屋根も作り直すことになり、かなり大掛かりな工事内容となる。

リフォームにかかる費用は、ユニットバスの大きさやグレードによっても変わってくるが、スタンダードタイプなら、ユニットバスの価格(60万円~90万円)の他に、解体撤去費・基礎工事費・木工事費・給排水管工事費・電気工事費・ガス工事費・ユニット組み立て設置費・外壁工事費・屋根工事費などが必要になるため、工事費の合計は60万円~100万円程度になり、総計では120万円~190万円程度かかる。

 

二階にお風呂を新設する場合の注意点

大家族のご家庭や二世帯住宅では、二階にも浴室の新設を希望するケースが増加しているが、注意するべきことは多くある。以下にその内容を挙げてみたのでチェックしていただきたい。

・木造住宅は床組の補強が必要

浴槽にしっかりお湯を張って風呂に入る場合、浴槽の重さと湯の重さと人間の体重が狭い範囲に同時にかかることになる。お湯が300L入る場合は300kgの重さがあるため浴槽の重みと他の部材の重み、人間の体重で数百kgの荷重が床にかかることになる。

そのため、木造住宅の場合は床組の補強と共に、床荷重を受ける梁の強度も充分であるか確認が必要だ(充分でない場合は梁を入れて補強する)。

・水漏れに注意!

木造住宅は水漏れが大敵だ。水漏れによって木造住宅は大きくダメージを受けてしまう。

ユニットバスは水漏れが起きにくいつくりになっているが、二階に設置する場合はより防水性の高い階上用ユニットバスを採用しよう

・排水音に注意!

夜など周囲が静かな場合、排水音は思った以上に響くことがある。二階に浴室を設置する場合は給排水設備の短縮のためにも、一階の風呂場の上に設置するのが望ましい。無理な場合でも真下が寝室にならないように注意しよう。

・シャワーの水圧が弱まることがある

オール電化(エコキュート)の場合、タンクに湯を貯める方式のためシャワーの水圧が弱くなる可能性がある。オール電化の場合は、高圧タイプのパワフル給湯を検討してみよう。

・バリアフリーが難しい

二階にユニットバスを設置する場合、脱衣所から一段高くなるなど、バリアフリーにすることが難しい場合がある。バリアフリーにするためには、300mm程度床を下げる必要があり1階の天井高が一部低くなる。

・高額な費用がかかる可能性もある。

浴室を二階に新設するのは、一階に新設するよりも難易度が高く、家の状況によっては1階に設置するよりもはるかに高額になる可能性がある。

古い木造住宅の場合は、耐震診断や耐震補強が必要な場合も出てくる。そうなればかなり高額な費用となってしまうだろう。

 

構造体はそのままで現在より広くなるユニットバスがある!

一般的なユニットバスのサイズは規格があり、1216、1616、1620など4桁の数字によりサイズを表示している。1216とは内寸が120cm×160cm(0,75坪サイズ)のこと。1616は、160cm×160cm(1坪サイズ)に、1620は160cm×200cm(1.25坪サイズ)のユニットバスになる。

空間にユニットバスを入れ込む場合、完全にユニットバスが入る小さめのサイズを選ぶことになるため、実際には無駄なスペースが隠れている可能性がある。

タカラスタンダードのユニットバスは2.5cm刻みでサイズオーダーができるため、現在の浴室よりも広がる可能性がある。無駄なスペースが隠れている可能性がある場合は、タカラの「ピッタリサイズシステムバス」をおすすめする。構造体はそのままでいいので、浴室を広げるための余分な工事費用が削減できる。

 

まとめ

現在は家族構成によって、浴室もトイレも一家に複数あって当たり前の時代となってきた。

ユニットバスの普及により、上階への浴室の設置が容易になったことも浴室の増設を促す一因となっていることは間違いない。

今後も益々お風呂の増築・増設の需要が高まるのではないかと思われるが、増築・増設の際は業者選びも重要だ。

また、浴室の拡張を希望する声も多いが、無駄に広くなって後悔しているといった事例もある。お風呂やトイレといったプライベートなスペースは、広ければよいというものではない。

狭過ぎても窮屈だが、広過ぎても落ち着かないし掃除が大変になるばかりだ。少し難しいかもしれないが、丁度良い広さの浴室づくりをおすすめする。

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写真撮影の例

写真の撮影をお願いします。
①全体と②浴槽は写真が必須ですが、浴室に部分的な損傷がある方は③部分的損傷にも写真を添付ください。

1全体

2浴槽

3部分的損傷

①浴室の全体が確認できる写真を添付してください

撮影のポイント

1.窓がある場合は写真に収める
2.浴槽を収める
3.給湯器のリモコンがある場合は写真に収める

※1枚に収まらない場合は、
2枚目を撮影して添付してください

イメージ

②浴槽内側を確認できる写真を添付してください

撮影のポイント

1.浴槽の給湯口を収める

※1枚に収まらない場合は、
2枚目を撮影して添付してください

イメージ

③部分的な損傷箇所を確認できる写真を添付してください

撮影のポイント

1.損傷箇所を写真に収める

※1枚に収まらない場合は、
2枚目を撮影して添付してください

イメージ
【記事監修】 山田 博保

株式会社アーキバンク代表取締役/一級建築士
建築業界での経験を活かした不動産コンサルティング及び建築、不動産に関わるWEBメディアを複数運営。Facebookお友達申請大歓迎です。その他、建築や不動産、ビジネスモデル構築に関するコンテンツは公式サイトより。

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